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教えてもらうこと、学ぶこと
〜洋式便所の使い方〜

2004/11/08


洋式便所の使い方」
君はいつどこで誰に、その使い方を教わったんかな?

僕が洋式便器に初めて接触したのは中学一年生の夏頃。
下校途中に級友黒崎の親戚の家。

しかし黒崎は僕にあだ名を付けたことを憶えてるんかな〜。
「本田、お前本田やから今日からポンタな」以来30年このあだ名と付き合ってる。

話を戻そう。

その洋式便所やけど、
君はそれに始めて出会った時に、ちゃんと正しく座ったか?
その座り方はほんまに正しいか?
      :
      :
      :
      :
自分の洋式便所での座り方を思い出してや〜。
男子諸君「小」とちゃうで「大」やで。
      :
      :
      :
そうです。
ちゃんと便器の手前側(大体ドアの方)に向き直って座るんやで〜。

でもそれ、いつ教えてもらってん?
僕は誰にも教えてもらわずに、黒崎の親戚で「座った」よ。

12歳のアノ日、僕は下校途中に急に腹が痛くなった。
そもそも学校でウ○チをする勇気は、
当時いじめられっ子やった僕には、なかった。

そんなことができるのは、
鉄棒で逆上がりするより、
今この瞬間に吉野家で牛丼を食べるよりも、むずかしかった。

でも我慢できんよね、あの腹痛。
「黒崎、あかん、やばい」
「ウ○チか、ほな僕の親戚がそこやから、そこに行くか?」
もう奇跡ってあるんや、女神っていてるんや!
そう思いつつ、それでもゆっくりと慎重にその家に向かった。
そして黒崎がその親戚のおばちゃんに話してくれて、
無事にトイレまでご案内いただいた。
「ありがとうございます」と言えたかどうかは定かでない。
でも脂汗をかいていたことは定かである。

そこに、例のモノがあったのである。
洋式便所。
「どうすんの〜?」

しかし悩んでいる暇なんかあるかい!
「もうアカン。いやガンバレ」は8回ほど心でつぶやいた。
もうそんなことをつぶやく余裕もあるかいな!

そして僕は「教えてもらってない洋式便所」に立ち向かったのである。

最初、僕は向こう側に向かって座ってみた。
しかしそれではどうもケッタイなので、その便座の上に立った。
そしてしゃがんだ。
便座の上にしゃがんでんぞー。
そして足や便座にアレを落とさぬように、ヤッタ。
チャポ〜〜〜〜ン!

スッキリしたで〜。
いや〜「和式」から「洋式」便器のチェンジには対応できなかったが、
無事に出すものが出せた。
その途端にあの腹痛はどこかにいった。
脂汗が「いや〜恥ずかしいわ〜なんで汗かいてんやろう、ごめんねポンタ」
と僕のほほを照れ臭そうに落ちてゆく。

ところが問題はその後、起こった。

お尻をふく紙が、届かんがな!

「なんでそんな遠いところにあるねん」
というドアのそばにロール状の紙が設置されてるやないか。
これは外人さん用なんとちゃうか?とアホなことを考えながら、
他の設置場所を足元から天井まで探しもとめた。

でも、ない。
そこにしか、ない。

しかたがない、えびぞりに身体をそらし手を伸ばした。

もうちょっとだ。
もうちょっとだ。

黒崎の親戚のオバサンは教えてくれなかったけど、
オバサンは親切や。
決して悪く思ってはいけない。
なんてことをその瞬間にも思いながら、僕は手を伸ばした。

そして、コケタ。
ドタバタガタ〜ン、カンラカンラカンラ(置いてあった灰皿がまわる音)
便座に座っていたその姿勢のまま後に倒れた。

僕はしたたかにドアで頭を打ちつけ、
「どうしたの大丈夫?」というオバサンの声に、
「あ、ああ、あ、大丈夫だと思います」という不確かな返答をしたように思う。

もちろん届いたロール状の紙をたくさん使って、
トイレの床を掃除したのは間違いない。

掃除が終わってトイレから出た僕のほほを脂汗がまたしても流れ落ち、
どんなことになったのか想像もできないオバサンに、
目も合わせずに、お礼を言いながら僕は家路についた。

帰り途、
僕はずっとブツブツ言い続けた。
「教えてもらってへんがな」
「知らんねんもん」
「去年まで小学生やってんぞ」

あのですね、子どもっぽいでしょ?
アホかって感じやろ?

でもな、これから始まる就職活動は、そんなところ。
「就職活動の仕方、教えてもらってないです」
「就職活動なにから始めたらいいんですか?」
なんて訊かないようにね。

むしろ「わからんから動いてみました」ってのが正解に近づく。
洋式便所がそうであるように、
使ってみんとわからんもんは、使ってみなはれ。

そもそも就職活動のことや起業、進学がテーマで、
このウェブサイトを訪ねたんやろ?
つまり君はすでに「就職活動を始めてる」やん。

ネットでもライブでも、就職活動という『活動』はすぐに始められる。
っちゅうか、考えてるだけやとウ○チもできん。
考えが悩みになってるうちに、脂汗がほほを伝うで。

さっさと考え、たんたん動く。
カンラカンラカンラと落ちた灰皿は、
こっそり元どおりに戻しておけばよろしい。

「教えてもらうところ」ではない、
就職活動は「学ぶところ」やで〜。

ほな、また

 

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